

ひとつずつ頼めるようにはなったけど、次の工程に移るたびに説明し直してるんだよね。ここもつながらないかな?
Claude(クロード)の連載、第11回です。前回は、Coworkの基本として、ブラウザでの調べものや手元のファイルの整理を、ひとつずつ任せる話を取り上げました。


調べものを頼んで、その結果をもとに資料を作って、体裁を整えて、送る。ひとつずつはお願いできるのに、工程が変わるたびに前提を話し直している。仕事は本来、そうやって細切れになっているものではないはずです。
この回はその先です。任せる単位を「作業」から「流れ」に広げて、Coworkにひとつの仕事を最初から最後まで通してもらう使い方を紹介します。私たちが実際に回していた流れを、そのまま追いかける形でお話しします。
この回でわかること
- 仕事を「流れ」ごと任せるという考え方
- 私たちが実際に回していた流れと、自分で決めていたこと
- 決まった時間に走らせる機能と、付き合い方
- Claude Codeに移る目安
ひとつ任せるから、流れごと任せるへ
ひとつの案件を思い浮かべてみてください。お客様に出す資料を作るとして、実際にやることはこれくらいあります。
何を伝えたいのかを整理して、必要な項目を洗い出して、構成を決めて、中身を書いて、読みやすく整えて、印刷できる形にして、送る文面を用意する。ひとつひとつは短い作業でも、つなげると半日仕事になります。
Coworkが効いてくるのはここです。工程が変わってもやりとりが途切れないので、前の工程で決めたことを踏まえたまま次に進めます。「さっき決めた構成に沿って」と言えば通じる状態が、最後まで続きます。
ここまでのシリーズで用意してきたものが、まとめて効いてきます。役割(第3回)を決めておけば書き口がそろい、プロジェクト(第4回)に資料を入れておけば前提を説明せずに済み、スキル(第8回)を作っておけば決まった手順を呼び出すだけになります。
プロジェクトは、Coworkでも同じように使えます。関係する仕事を、ファイル、前提、指示、記憶を持った専用の作業場にまとめておけます。
実際に回していた流れ


私たちが資料作りの案件で回していた流れは、こんな順番でした。
- 目指したいゴールを伝える: 何のための資料で、誰に読んでもらい、どうなったら成功かを最初に言葉にする
- 要件を聞き出してもらう: こちらが説明しきれていないところを、Coworkが質問で埋めていく。ここで前提がはっきりする
- 概要の設計を見て直す: 出てきた構成を読んで、違うところを指摘して直してもらう
- 詳細の設計をレビューにかける: 私たちはレビュー専用のスキルを作ってあって、細かい設計をそれにかけています。人が読む前に一度ふるいにかける形です
- 資料を作ってもらう: 設計に問題がなければ、作るところを頼む。ここもスキルを呼び出して、決まった作り方で進めてもらう
- デザインの方向を指示する: 内容に合わせて見せ方を決めるのはこちら側。決めたらデザイン用のスキルで整えてもらう
- 形を選んで詰める: スライドの形がいいのか、A4縦の読み物がいいのか。読み手に合うほうを選んで、そこから細部を詰める
- PDFにして仕上がりを確かめる: 書き出したあと、印刷したときに切れていないかを確かめて整える
- 送る文面を用意して送る: メールの文章を書いてもらい、PDFを添えて送る
途中でカレンダーやメールのようなほかのサービスにつないでおくと、日程や宛先を調べ直す手間もなくなります。コネクタ(ほかのサービスとのつなぎ)で許可した範囲だけを見にいってくれるので、必要なものだけつなぐ形にしておくと安心です。
Gmailをつなぐと、Claudeがメールを送ったり、返したりすることもできます。何も変えなければ、送る前に毎回、承認を求めてきます。
手放すところと、握るところ


この流れを書き出してみて、あらためて気づいたことがあります。手を動かす作業はほとんど渡しているのに、決めることは一度も渡していないのです。
どこへ向かうか。設計がねらいとずれていないか。どの形が読み手に合うか。印刷して切れていないか。送っていいか。この5つは、どれもCoworkに聞けば意見は返ってきます。それでも自分で決めていたのは、まちがったときに困るのがこちらだからです。
逆に言えば、この線さえ引いておけば、あとは安心して渡せます。全部を任せようとすると怖くなりますが、「決めるのは自分」と決めてしまえば、作業は思い切って手放せます。
使いはじめる前に「ここは自分が決める」を先に決めておくと、迷いが減ります。あとから線を引き直すより、最初に引いておくほうが楽です。
決まった時間に走らせる
Coworkには、頼んだ仕事を決まった間隔で自動的に走らせる機能もあります。有料のプランなら、どれでも使えます。間隔は、毎時間、毎日、毎週、平日から選べます。間隔を決めずに置いておき、自分の好きなときに走らせることもできます。
チャットとCoworkが1つになった新しい形では、「毎週月曜日の午前9時に、〜をまとめて」のように、仕事と間隔をふつうに書いて頼むだけで設定できます。
決まった時間に走る仕事は、Anthropic(アンソロピック)のサーバーで動きます。つないだサービスと、Claudeのアカウントに保存したファイルを使う仕事なら、パソコンがスリープしていても、アプリを閉じていても、決めた時間に走ります。手元のファイルやアプリを使う仕事は、パソコンの中だけで動きます。走った結果は、左のメニューの「スケジュール済み」から見られます。
私たちが入れていたのは、毎週月曜の午後4時に、先週やったことを振り返らせる、というものでした。週の終わりに自分で書き出すのは後回しになりがちなので、勝手に用意されている状態を作りたかったからです。
正直なところ、そこまで使いこなせたとは言えません。作られた振り返りを読む習慣のほうが続かず、置いてあるだけになった時期もありました。決まった時間に走らせるのは「設定すれば回る」のは確かですが、受け取ったものを使う側の習慣とセットにしないと効いてこない、というのが実感です。
これから試すなら、まずは手で流れを回すほうを先にしたほうがいいと思います。何度か通してみて、毎回同じ形になった作業が見つかってから、決まった時間に走らせる。その順番のほうが無理がありません。
ここから先はClaude Codeへ
ここまで書いてきたとおり、Coworkはひとつの流れを最後まで通すのが得意です。
私たちがClaude Codeに軸を移したきっかけは、作業場をいくつも持って、同時に動かしたくなったことでした。別々の案件を、それぞれ分かれた場所で並べて進める。片方で調べものをしながら、もう片方で直しを走らせる。そういう持ち方をしたくなったのです。
今のCoworkでは、いくつもの仕事を同時に動かせます。プロジェクトで作業場を分けておくこともできますし、大きな仕事を中で小さく分けて、同時に進めるしくみもあります。
では、何を目安にClaude Codeへ移るか。公式の説明では、開発の仕事はClaude Codeで、知識の仕事はCoworkで動く、と分けています。プログラムやサイトのファイルを作りこむ仕事が増えてきたら、移りどきです。仕事をパソコンの中だけで動かしたいときも、公式はパソコンのアプリのClaude Codeを案内しています。
前回「CoworkはClaude Codeの練習台」と書きましたが、練習台を卒業する合図は、機能の物足りなさではなく仕事の持ち方が変わったときにやってきます。Claude Codeの始め方は、あとの回で紹介します。
まとめ
今回のポイントを整理します。
- Coworkは工程が変わってもやりとりが途切れないので、ひとつの仕事を最後まで通せる
- 役割・プロジェクト・スキルを用意しておくほど、流れは短い言葉で回るようになる。プロジェクトはCoworkでも使える
- 作る作業は渡してよい。ただし「どこへ向かうか」「これでいいか」の判断は自分で持っておく
- 決まった間隔(毎時間・毎日・毎週・平日)で走らせる機能もある。受け取ったものを使う習慣とセットでないと効いてこない
- 今はCoworkでも、いくつもの仕事を同時に動かせる。開発の仕事が増えてきたら、そこがClaude Codeに移る合図
人とAI、どちらも必要で、どちらにも意見がある。その前提で、実際の仕事での使い方を書いていきます。
次回は「Claudeの「型」をチームで使う」です。


※この記事は、2026年10月に今の内容に書き直しました。
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